先日、とあるマンガの展覧会を見に東京に行ってきました。
その名も「ブラック・ジャック展」。
連載開始50周年を記念した展覧会です。
筆者は小学生の頃に読んで衝撃を受けて以来のブラック・ジャック好きで、進路選択にも影響されるほど。
仕事の合間を縫い、鑑賞にこぎ着けました。

会場に入ってみると、まずはブラック・ジャック邸の内装を再現したフォトスポットと名セリフの垂れ幕がお出迎え。
通路に沿って作品内に出てくる医師たちを紹介した後は、撮影禁止の原画エリアです。
原画だけでも相当な数が展示され、更に当時のマンガ雑誌などの原画以外の資料の展示や手塚治虫の関係者の証言映像まで。
「『ブラック・ジャック』史上最大規模の展覧会」と呼ぶに相応しい内容でした。

原画を見ていて面白かったのは、「修正」と「描き込み」。
修正液でスポット的に修正している箇所もあれば口元などに上から紙を貼ってその部分だけ丸ごと描き直したり、
スクリーントーン(点や線などで構成された模様を印刷した画材)を使用している箇所もあれば、
細かい線を手描きでいっぱい描いていたり。
元々別々のコマで描いていたのか、コマとコマを区切る線を修正液で消している箇所もありました。
また表現一つとっても、マンガでしかできないような表現や世相を反映しつつ普遍的なストーリー、
時代に囚われない人間のあり方や倫理観なども詰まっていて、
この作品だけを切り取っても「マンガの神様」と呼ぶに値する偉大なマンガ家なのだと改めて感じました。
余談ですが、新潟出身で数々の作品を生み出したマンガ家の魔夜峰央には
「まだ誰も手をつけていないジャンルを描こうと色々手を広げてみたら全て手塚治虫が開拓済みだった」
というエピソードがあるとか。
先駆者・開拓者とは、「後に続く者の”道標”であり”壁”でもある」、ということなのかもしれないと思いました。


